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吟遊詞人7周年記念小説「ジョングルールの七不思議」

あとがき/Written By 冴戒椎也

はい、いかがでしたでしょうか。
今回はせっかくの特別企画だから、いつものでは出来ないようなことをしよう!ということで、こんな大胆な設定のお話になったのでした。
具体的には、おおまかな設定を僕と深駆で考え、まず一旦二人でそれぞれ自分のパートを書いて、お互いのを読んで不具合を修正したりしつつそれを速水氏に渡して速水氏が結末を書く。んでそれが上がったら更に修正などを加えて、最後に適宜分節し章立てをして完成、という作業工程になっておりました。
ちなみに章立てする前は僕のも深駆のもひとつながりのお話だったんですよ。ただそのままどかんと2つを並べても面白くないし、関係性や時間軸が分かりにくくなるかなーと思いまして。
あ、章立てをやったのは僕ですが、各章のタイトルをつけたのも僕です。タイトルはこの小説のテーマ「7」にちなみまして、僕の大好きな小松未歩サンの7thアルバム「小松未歩7〜prime number〜」の収録曲名をつけてみました。時々中身に合ってるのかどうかビミョーっぽいのもあるかもですが、そこはご愛嬌w
タイトルと言えば、今回の小説のタイトル「ジョングルールの七不思議」も僕が勝手につけました。これは何のことは無い、「ジョングルール」は「吟遊詩人」とか「大道芸人」とかいう意味を持つフランス語、「七不思議」は「7」周年にちなんでるだけっす。なんかおしゃれなミステリっぽいタイトルだけど深い意味は全く無いのでした(笑)。

さて、あとはおいらの受け持った箇所についてあれこれ説明しますね。
第2話…「ネコ耳の男の子のストラップがついた携帯電話」のストラップは「恋人はネコ☆」のよーじ君です。小説のどっかに恋ネコのキャラもからめようと思ったんですが、結局こんな感じでしか入れれませんでした。あの子はストラップにしたら売れる気がする(笑)。
七夕飾りの願い事は、うちの子たちの分を深駆が、深駆んちの子たちを僕が書いてます。疾風くんのぶんは深駆に「あっ、それ言いそう!」って絶賛されましたw
そのあたりで烈馬が「七面倒臭いことを」とか口走ってますが、もちろん「7」なぞらえ。ホントはもっと7散りばめるつもりだったけどねー。
宝探しゲームの設定のくだりを書いてる頃は、話の中身を全然考えてませんでした(笑)。だから後々全く使わない時計塔の設定とかあるわけですねwあとで使おうと思ってさっぱり忘れてました。

第4話…ピアノのくだりは深駆のとシンクロする感じです。第6話に出てくる悲鳴とかも同じ。
CDらへんは、ふだんの深駆の小説でゲームとミステリの話題がてんこもりなのを、こんな機会だから折角だしやってみよう!ということで、おいらの趣味っぽい感じにしてみました。この扉がどういう仕掛けなのかとかは聞くな。
GARNET CROWは個人的に大好き。でも実はこのへんを書くに至るまですっかり思いついてませんでしたw
いや、「七つの子」から「カラス」までは考えてたんですけど、「あ、実はカラスからガネクロにつなげれるんじゃん!」と思って急遽採用w
なお、今になって思えばガネクロは、今年でデビュー7周年、更にメンバーにはAZUKI七さんがいらっしゃるという、何とも「7」ずくめでおあつらえ向きなバンドだったのでした。うほーい。
あ、ちなみにThe Idea of Northだけあまり有名じゃないと思うので説明。彼らはオーストラリア出身の男女4人組アカペラグループで、スティーヴィー・ワンダーの「Isn't She Lovely」やマイケル・ジャクソンの「Man In The Mirror」などをカヴァーしてます。もっとも、僕はその彼らをさらにカヴァーしたサークルの先輩バンドが大好きだったりするんですけどねw

第6話…”黄色の間”がミステリで存在することは全然知りませんでした(笑)。
サラダ記念日を持ってきたのは、単に「7」の暗号がネタ切れしたから(爆)。
いやー、先に深駆のが出来てそれを読んだ上でだったので、こういう逃げ方しか出来なかったんすわ。ま、7月5日もネタになる事柄はなかったんですけどw
登場人物の名前ですが、もしかしたら感づいた人も居るかもしれませんけど、「ユーリ」はドイツ語の7月だそうです。でもまあ「ユーリ」ってひびきが好きだからいいやってことで放っときます。いわゆる確信犯。
あと、「七梨」は日本中に実在しない姓のようです。どこから持ってきたかは知る人ぞ知る。

最後の速水氏のシメによって、ちょっぴり謎を残す感じで終わって素敵な感じに仕上がりました。書いたおいら達も、読んでくださった皆様も、お疲れ様でした&ありがとうございます^^
また機会があればこの企画やりたいっすねw


あとがき/Written By 深駆

さて…皆様、「吟遊詞人」メンバーによる合作は楽しんでいただけましたか?ちょっと深駆は個別に、深駆の部分に仕込んだネタたちを解説しておきますね。…今回の、実はかなり出来がいいの。もしかしたら本編より…(苦笑)。コンセプトは冴戒さんや速水さんと話しているうちに、なんとなく決まっていったものをいろいろ書き起こして、冴戒さんと細かい部分をつき合わせて…って感じで作りました。そして、ポイントはとにかく「7」です。文章のあらゆる場所に7を散りばめているのですよ。さあ、では解説集。順番に行きますね。
『この森のボスはソルジャー・ストンコング?』…はい、これが分かる人はかなりコアなロックマンシリーズのファンですね(苦笑)。え〜、ソルジャー・ストンコングはロックマンX7というゲームのボスの1人です。ほら、ここにも7が(笑)。これ以降、ゲームネタはすべて、シリーズ物の第7作が元ネタです。
『ペロリンガ星人?ピット星人?』…このネタが分かる人は、きっと少し年上の世代、かな?ゴメンナサイ。…え〜っと、少なくとも深駆の友人でこの話題が通じるのは一人しかいません(苦笑)。さて、この星人たちは「ウルトラセブン」にでてくる星人です。前者は宇宙船を星団に偽装して、人間たちを洗脳(幻覚を見せている?)して侵略を進めようとした星人、後者はエレキングを呼び出す星人…というと通じるでしょうか?エレキングはメジャーですよね?
『The Perfect Insider』…これは森博嗣のS&Mシリーズの第1作「すべてがFになる」の副題。美寛ちゃんのセリフはそっくりそのまま、真賀田四季のセリフの引用。
『グランエスタード城…シェイドマン』…はい、前者はドラゴンクエスト7に出てくるお城。ホントはお城の中に古代神話の悪魔の像を置く気だったんだけどね…。これは古代史に明るい友人に教えてもらったことだけど、このゲームのラスボス「オルゴ・デミーラ」は、デミグルゴスとか何とかいう、ギリシャ神話か聖書か何かの悪魔の名前を英字アナグラムしたものなんだって〜。でも深駆がその悪魔の名前を思い出せなかったのでボツ(苦笑)。あ、後者はロックマン7のボスの1人です。なんか、古城のテーマパークらしき場所のボス。このゲームで一番好きなのはターボマンだけど(バーニングホイールがいいよね)、自動車のボスなのでさすがにどこにも使用できず。
『これはつまり…七夕のお祝い?』…なんとなく思いついたので使いました。時間に少し幅を持たせることで、冴戒さん側にも影響を与えられるオブジェクト、ってことですね。ちなみに短冊の内容はお互いが考えています。つまり美寛と疾風の短冊を書いたのは冴戒さん。烈馬と千尋の短冊を書いたのが深駆。このあたりは後述。いやぁ、しかし疾風の短冊は決まりすぎだなぁ。…あ、それから雑記「どりーむずまいん」に(具体的には「蕾と深駆」)、「カラオケ屋さんに七夕飾りが置いてあって、すっごくタイムリーだったの(笑)」みたいな話を書きましたけど、あれはこういう意味だったのです。
『恋のアリバイ崩し』…霧舎巧の霧舎学園シリーズから、『五月はピンクと水色の恋のアリバイ崩し』のこと。ちなみに深駆が「ピンクと水色」でイメージするゲームの情景はFF8のオープニング、花畑にいるリノアの情景。
『若い頃のドルリィ・レーン』…彼の説明はいいですよね?拙作『かぜのうた』にも書いたことがありますけど、エラリィ・クイーンがバーナビー・ロス名義で書いた『Xの悲劇』や『Yの悲劇』などの探偵役です。
『全部7から始まってる暗号』…FF7をやったことがある方は笑われた(きっと失笑ですよね)と思います。もちろん、これはFinal Fantasy 7の神羅屋敷にある、宝条の手紙ですね。これをベースに、深駆流に暗号をアレンジさせていただきました。
『生体学的改造?』…もちろん、Final Fantasy 7では宝条がタークスのガンマン、ヴィンセントに生体学的な改造を施したことを指します。…が、これを知らない美寛の中では勝手にダークな妄想が広がっているの。それは二階堂黎人の大長編「人狼城の恐怖」に出てくる、人狼(ウェアウルフ)やアストラル兵団の方に行ってしまうわけで…。
『赤の間・黄色の間』…美寛ちゃんの、推理小説方向への空想。赤のほうはマンガ「金田一少年の事件簿」の、「異人館ホテル殺人事件」から。後者はそのまま、ガストン・ルルーの「黄色い部屋の謎」という作品ですね。
『ベートーベンの交響曲第7番』…もちろん、「のだめカンタービレ」から。ただ、深駆はこの曲の譜面を見ていないので分からないけど…。つまり心配なのは、弾き始めてどれくらいでシの音が出るんだろうなぁ、って。出なかったらどうしよう(苦笑)。
『2枚多い短冊』…ああ、冴戒さんごめんなさい。どうも…こういうのを考えると、深駆が考えるキャラクターは割と一元化しているなぁ、っていうのを自覚する(苦笑)。できるだけイメージに近づけたつもりではあるけど…。
『全部7作目』…この小説を一度書き終えた6月初旬段階では美寛ちゃんが例に挙げるのは4冊でしたが、深駆が6月下旬に霧舎学園の第7作を手に入れたので、彼の作品を急遽追加(笑)。
『二等辺三角形』…本当にこの言葉、ありますからね。講談社文庫版の77ページをご覧になってください。これで「23」という数字の列がある事を見つけて、7の7乗が8「23」543になる事を見つけて、我ながらビックリ。最初パスワードは「7」と「77」にしていたんだけど、こっちの方がすばらしくキレイ!ってことで即変更。このあたりの対応がたぶん本編よりできのいい原因(苦笑)。…あ、他にタイトルに「ロシア」がつく小説があったらごめんなさい。でも深駆はこの2作しか、現時点では知らないのです…(覚えていないだけか?)。
『最後の暗号』…リユニオンというのはFinal Fantasy 7の用語なので気にしないで。ちょっぴり具体的に書くと、リユニオン(再統合)はジェノバという生物の持つ特殊能力。身体をバラバラにされても、やがてひとつの場所に集結し再生する性質のこと。ゲーム中ではジェノバの首をセフィロス(大空洞内)が持っているため、そこ(竜巻の迷宮)を目指してリユニオンに向かっている、という事ですね。いきなり詳細な解説でペコン。そのあとの暗号は…7番目の文字をつなぐだけですが…これこそ、7尽くしかな。最初の文章「紅玉」は7月の誕生石、ルビーのこと。「蟹とライオン」はつまり蟹座と獅子座のことで、7月生まれの人の守護星座ですね。「賢人の歩む…」は聖剣伝説Legend of MANAに登場する「七賢人」のこと。あとでKingdom Heartsのセブンプリンセスとかも思いついたけど…。「同名の聡明な2人」は、ごめんなさい、マンガ「NANA」のつもりです。北斗七星はとばして、「七色図式」はご存知でしょうか?詰め将棋の中でも、すべての種類の駒を1つずつ使うものですね。最後に「温和な煙草」は温和=マイルドで、実はマイルドセブンの事だったんです…(笑)。ね?7尽くし。
…そして、この暗号の最後の漢字1文字、7個ありますけど…実はこれにも、ある意味があるのです。…これはヒミツ。勘のいい方なら気付くと思いますよ。


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