inserted by FC2 system

並木道


突然の強い風が
落ち葉を踊らせる
駅までの長い道は
キョリを縮めてゆく

長い髪が乱れたと
手櫛を梳かす君
何気ないその仕草も
僕には愛しくて

いつから二人 恋に落ちたろう?
いつから二人 向き合っただろう?
変わり始めた あの空を
二人 見上げた

だんだん寒くなってゆく空気が
拍車をかけて 速度を上げる
どこかで見つけた 四つ葉の栞
星のイヤリング 全てがキレイで
何にも変わらない二人がずっと
このまま持続してきますように
そしたら今度の秋が来た時
二人でこの道 歩いてゆきたい

しとしとと降る時雨が
落ち葉を湿らせる
傘の下 突き差してく
寒さが痛いけど

「離れないで」と呟いて
君が握り返す
やわらかな あたたかさが
僕にはうれしくて

言葉違えて ケンカもしたね
その度二人 そっぽ向いたけど
結局元に戻れてる
二人 「シアワセ」?

全然知らずに居たこんな気持ち
君に出会って花を咲かせた
交差点の向こう 三つ目の角
自販機の横も 大事な場所で
週末 季節外れの花火して
撮ったまんまのビデオを観よう
知らない誰かに笑われてもいい
二人だけの時間(とき) 創ってゆきたい

君の傷は 僕が舐めるから
君はブドウの飴を舐めてて
並木道の葉が落ち切ったら
シュールな仏映画(えいが) 真似てみようか

全然知らずに居たこんな気持ち
君が授けたこの宝物
交番の脇の小道をくぐり
橋を渡ったら 二人が見えるよ
何にも変わらない二人をずっと
このまま持続してゆきたいね
そしたら今度の春が来た時
桜の舞う道 歩いてゆきたい

二人でこの道 歩いてゆきたい
もどる

inserted by FC2 system