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置きざりの恋


窓から見える桜の蕾が
いつ開くのか ずっと待っている
買ったばかりのソファーの匂いが
ふっと香って 流れそうになる

こんな眩しい 光を見るのは
初めてのこと 瞳(め)の奥が痛い
記憶辿れば いつかの言葉が
舞い上がるんだ この白い部屋に

何か物足りない 気持ちに気付いたのは
路線図がだいたい 頭に入った頃

遠く遠く離れて初めて
君のことが大事と分かった
だけどきっと それじゃ遅すぎて
でもこれが僕の 初恋なんだろう

知らなかったら良かったと思う
ことなら常に2、3個あるけど
知っていたら、、、と こんな真剣に
思うことなど 今までなかった

二月の十四日 君から届いたのは
君の精一杯の メッセージだったんだ

君が笑うと僕も笑って
君の涙 僕ももらってた
そんな近くに君は居たのに
どうして僕は 気付かずいたんだろう

遠く遠く離れて初めて
君の存在(こと)が大事と分かった
なのにきっと それじゃ遅すぎて
でもこれが僕の 初恋だったんだ
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