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Meaning of Edge


第3話 〜トリック〜

「ほ、ホントに密室トリックがわかったの?」結城が訊ねる。
「ああわかったぜ、お前を陥れようとしたトリックがな」自信気な篁。
と、その時、県警に行っていた羊谷と矢吹もやって来た。
「あ、丁度いいところに来たっス!今から、篁君が密室トリックを暴くっスよ」と麻倉。
「マジでさ?」
「ああ。いたって簡単な密室トリックだったんだよ、これは。刑事さん、何か糸みたいなのある?」
「糸か?ちょっと待てよ、持って来る」羊谷刑事は出て行った。
「ところで羊谷クン、何かわかった?」結城が問う。
「あ、それなんだけどさ」羊谷と矢吹は、2年前に自殺した衣笠という生徒のことを3人に話した。
「そんなことがあったっスか…」
「なるほど、つまりその衣笠って生徒の弟が犯人じゃないかってことか」
「ああ。もしかしたらこの学校に編入してるかもしれんやろ」

その時、羊谷刑事が糸を持ってきた。
「お待たせ、篁君。こんなのしかなかったけどいいかい?」
「ああ、十分だ。ありがと」
「その糸が、密室を作るアイテムなんか?」矢吹が訊く。
「そう。このトリックのポイントは、どこか1つの窓を少しだけ開けておく事だったんだ」
「窓を?」
「あの時も、こんな風に1箇所窓が開いていたんだ」篁は小窓を1つ開けながら言う。
「そうだったさ?オヤジ」
「確かにそうだった。今開けた2つ隣の窓がそうだったんだけど」
「それでどうやって密室を作ったって言うの?」
「まず犯人は高砂 楊輔を殺し、結城をこの部屋で気絶させておいてからドアと窓に全部鍵をかけた。そして…」篁はさっき開けた窓の下の大きな窓を徐(おもむろ)に開けると、そこから窓の外へ出た。
「ちょ、ちょっと篁君?!なにしてるっスか?!」
「何ビビってんだよ、ここにはちゃんと踏み場があんだぜ」篁は足元を指差して言った。
「でも、そんなトコに出て大丈夫さ?」
「ああ。恐らく犯人もここに来ただろうから。そして犯人は、予めこんな仕掛けをしておいたんだ」篁はまず、糸を窓の鍵の取っ手に幾重に巻いて固定した。
「ちょっと矢吹、この糸を上の窓からこっちに投げ入れてくれねぇか」
「ああ、かまわへんけど」クラスでも背の高い方である矢吹は、簡単に上の窓の隙間から糸を渡した。
「サンキュ!まぁ犯人はこの一連の動作をしてから外に出たんだろうけど。んで、後は窓を閉めてからこの糸を引くと…」篁は糸を引いた。糸の先端が巻きつけられている窓の鍵はやがて、引き上げられた。施錠したのだ。
「どうだ?鍵かかったか?」篁は外から尋ねる。
「うん、かかってるよぉ」
「なるほど、こうすれば外から鍵をかけて密室を作ることが出来るってわけさ」一同が感心している。
「…ところでよぉ」外から篁が言う。
「何?」
「…鍵開けてくんない?」

学校からの帰り道で、麻倉がふとつぶやいた。
「そう言えば、犯人は2年前に自殺した衣笠って人の弟とかその関係者なんっスよね」
「まだそうとは限らへんけど、その可能性が高いやろな」隣を歩く矢吹が言う。
「だったら変じゃないっスか?」
「何が?」
「何で犯人はあんなめんどくさいトリックまで使って望ちゃんに罪を着せようとしたっスか?別に望ちゃんは関係ないっスよ?」
「うーん…、もしかしたら何かしらの関係があったんかもしれへんけど」
「まさか。だって死んだ衣笠って人は望ちゃんより2つも年上っスよ?」
「そやな…、誰でもよかったんとちゃうか?」
「でも確か望ちゃんを呼び出した手紙は、望ちゃんを名指ししてたっス」
「全然わからへんな」

その晩、熊谷 和志の家に電話があった。
「はいもしもし、熊谷ですけど」
「明日の朝10時、秀文高校の特別教棟屋上へ来い」
機械か何かで声を変えているような相手に、熊谷は不信感を抱いた。
「…え?ちょ、誰ですか?」
「とにかく来い、わかったな」そう言うと、相手は電話を切ってしまった。
受話器を置いた瞬間、熊谷の頭に嫌な予感が走った。
昨日死んだ高砂、今日死んだ白戸…まさか…
2年前のあのことがもし関係しているとしたら…
…次は自分かもしれない…
行かないほうが無難だろうか。だが、相手は2年前の事を知っているかもしれない。 だとしたら秘密をバラされるかもしれない。
「…用心すれば大丈夫かな」
熊谷は行く事にした。

家に帰ったオレは、写真を見ながら昔の事を思い出していた。
小さな町に住む2人。無邪気にはしゃいでいたあの頃。
だが、もう戻る事はない。あの時から、オレの想い出の中の季節は秋で止まっている。

明日が、"決戦"の日だ。
明日、全てが終わる…

翌朝、篁、麻倉、矢吹、羊谷の4人は、麻倉のもらった年賀状の住所から結城の家に来た。結城の家はどこにでもある普通の小さなマンションの2階だった。
♪ぴーんぽーん
羊谷がドアのボタンを押す。少しの間を置いて、結城が出てきた。チェックのパジャマに、同じ柄のかわいい帽子をかぶっていた。
「あれ?どしたのみんな、こんな朝早くに…まだ8時だし、学校今日も休みでしょ?」抑えられないあくびを手で覆いながら結城が言う。
「みんなで学校にいくさ」
「…ふぇ?なんで?」
「例の衣笠 比呂のことについて、鹿取センパイに問いただしてみるんっスよ」
「鹿取センパイに…?なら別にこんな朝早くじゃなくてもぉ…」
「鹿取センパイってサッカー部の主将やんか。せやから、朝早うやないと話でけへんねん」
「わかった、ちょっと待ってて、着替えてくる」そう言うと結城は一旦部屋に戻った。
「ねぇ、制服じゃないといけないかなぁ」部屋の中から結城が尋ねる。
「いや、別に私服でもいいっスよ」
「あ、そうなんだぁ」
数分後、結城は黒のハイネックにカーキ色のジーンズを履いて出てきた。

5人は学校へ来た。早くもソフト部など幾つかの部はグランドで練習を始めていた。
「みんな毎日練習してるんっスよねぇ…」
「俺にはできねーさ、こんなキツイこと」羊谷が笑いながら言う。
「そういえば篁君、鹿取センパイとどこかで待ち合わせでもしとん?」
「一応、9時40分頃に特別教棟の裏で。あと15分か」
「あ、ごめん、ちょっとボクトイレ行ってくる」結城はそう言うと教棟へ行ってしまった。
「ったく…家で済ませとけっての」篁が呆れ顔で呟く。
「しゃーないやろ?俺達が急に結城君の家に行っちゃったのも悪いんやし」と矢吹。
10分近く経って、ようやく結城は戻ってきた。
「ゴメンゴメン、最近便秘気味で…」申し訳なさそうに謝る結城。
「ほら、もう時間もないから行くぜ」5人は鹿取との待ち合わせ場所へ行く。
人が誰もいない校舎裏を選んだのは、本当に鹿取たちが2年前の事件に関係していた場合、人の通る場所だと話してくれないかもしれないということを恐れてであった。実際、5人がそこに来た時には誰もいなかった。
「鹿取センパイ、まだ来てないみたいさ」
「あの人は時間にルーズやからね」
「ホントに来てくれるっスか?」
「さぁな」
「さっ、"さぁな"って…」結城が呆れて後ろを向くと、そこには鹿取 守嗣がいた。
「お前ら何の用や?もうすぐ総体で、俺時間ないねんで」
「オレ達が鹿取センパイに訊きたい事はたった1つです」
「何や?」
「2年前に自殺した、衣笠 比呂という生徒のことです」
その名前を聞いた瞬間、鹿取の顔には明らかに動揺の色が見えた。
「…知ってるんっスね」麻倉が問い詰める。
「し、知らんわそんなヤツ」
「鹿取サン、正直に答えてくれよ。もう2人も死んでるんだ。2年前に起きたその生徒の自殺が、この事件の引き金かもしれねぇんだ」
「……」鹿取は黙り込んでしまった。その身体は少し震えているようにも見えた。
「頼む、鹿取サン。正直に話してくれ…」
篁はいきなりその場に土下座をした。
「頼む…」
「…わかったよ、話す」鹿取はようやくその重い口を開いた。
「俺と熊谷、それに死んだ高砂と白戸の4人は、中学の頃からずっとつるんどったんや。んで、高校1年の時に4人ともが同じクラスになって、その時に衣笠とも同じクラスになったんや。
衣笠は勉強も出来るしルックスもええし、運動がでけへんことを除けばカンペキな人間やったんや。それが気に食わんかった俺らは、よってたかって衣笠をイジめはじめた。最初熊谷だけは躊躇っとったみたいやけど、やがて4人でイジめてたんや。今思えば、かなり残酷な事ばかりしとった。1度、腕に物理室にあった塩酸をかけてヤケドさせたこともあったし…」
「え、塩酸を…?!」
「ヒドイことするさ…」
「そして、あれは確か2学期の中間テスト前ごろやったと思うが、衣笠は自殺したんや。ほら、柘植ノ丘(つげのか)のてっぺんに大きな銀杏の木があるやろ?あそこの枝にロープかけて、首吊って死んだんや。
…ホンマに、申し訳ないと思う。俺たちのしたことが、アイツを死にまで追いつめたんやから」鹿取の目には、本当に懺悔の念が浮かんでいた。
「話、ありがとうございました…。もう戻ってもらっていいです」篁が言う。
「ああ、ほんならな…」帰ろうとした鹿取は、ふと足元に懐中時計が落ちているのを見つけた。
「あれ?この時計、熊谷のやないか…なんでアイツの時計がこんなところに…」そう言いながら、鹿取はその時計を拾い上げた。
その瞬間、上から何かが落ちてきた。"それ"はまっすぐ鹿取の背中に落下し、彼の身体を貫いた。
「うっ…」鹿取は小さなうめき声を上げることしか出来なかった。さっきまで動いていた鹿取の身体は、一瞬のうちにオブジェのように動かなくなってしまった。
「かっ、鹿取センパイ?!」5人は鹿取に近づく。
「これは…、屋上に置いてあった校長の日本刀さ?」確かに、鹿取の身体を貫いた"それ"は日本刀だった。秀文高校校長の星加は刀のコレクターで知られ、特に一番のお気に入りの日本刀を屋上に飾ってあったのだ。
「誰かが鹿取サンの身体目掛けてこの刀を落としたとなると…当然上には…」篁は上を向いた。屋上から少し手のようなものが見える。
「誰かいるよ!」結城が言う。
「逃がすか!」篁は屋上に行く為に階段を走り始めた。矢吹、羊谷、麻倉も後に続く。
「ちょっ、ちょっと待ってよぉ」走るのが遅い結城は4人に遅れをとっている。
篁たちは階段を駆け上がり、屋上へ通じるドアを開けた。
この特別教棟の屋上には、グランド側に1箇所だけ穴が開いている金網が全体にあり、他には例の刀を入れてあった箱くらいしかない。その為、"さっきの人影"はすぐわかった。
「熊谷サン…!!」
人影は、苦しみで顔を歪めて倒れている熊谷 和志だった。

警察が屋上と鹿取の死んだ現場に集まってきた。
「これで4人目だな…ん?」刑事の羊谷が、熊谷の懐から何かを見つけた。
「これは…遺書?!」
「い、遺書だって?!」取り調べの現場にいた篁たちは羊谷のほうへ駆けつける。
「ちょっと貸して!」結城が手袋もせずに素手でその遺書を掴み取る。
「お、おい…」羊谷刑事が抑えようとするが、結城はそれを開いた。他の4人も覗き込む。
「えっと…『この事件は、僕熊谷和志がすべてやったものです。高砂も白戸も鹿取も、みんな僕が殺しました。動機は2年前に自殺した、衣笠比呂という生徒のことです。衣笠が自殺してしまったのは、高砂たちが衣笠をイジめていたことだったのです。僕はあの3人に無理矢理強要されて衣笠のイジメに関与してしまいましたが、衣笠が死んでしまった事で僕はとても後悔しています。そして、あの3人と僕自身を恨んでいました。だから、あの3人を殺して、僕も自ら命を絶とうと思います。』…」その後には、篁が解き明かした密室トリックのことも書かれていた。そして、最後には"さようなら 熊谷和志"と書かれていたのだ。
「まさか、熊谷センパイがあの3人を殺してたなんて…」結城は遺書を閉じると、暗い表情を見せた。
「多分、熊谷は自殺に間違いないだろう。口の中からアーモンド臭がしていた。これは青酸カリを服用した特性だからな」羊谷刑事は言う。
「ほな、熊谷サンは鹿取サンを殺したあとに、自分で青酸カリを服毒したってことか…」矢吹も悲しみを含んだような表情をしている。
「とりあえず、これで事件解決さ」羊谷時哉が言う。
「そうっスね…。とりあえずどこか別のところへ行こうっス」麻倉の言葉に促されるように、結城や羊谷、矢吹も階段のほうへ歩き出す。
「……」だが、篁だけは何か考え込んでいる様子を見せている。
「ほら篁クンも行こーよ!」結城が篁を誘う。
「あ、おう…」篁もその場を離れた。

5人は校庭に生えている椿の木の木陰にいた。
他の4人は他愛もない話をしていたが、篁だけは何かを考えていた。
「…どうしたさ、篁」羊谷が篁に話し掛ける。
「いや…、熊谷サンは本当に自殺だったのかなって…」
「そ、それどういうことぉ?」結城が訊ねる。
「熊谷サンの死んでた現場や、熊谷サンの身体や持ち物から、当然あるべきものが見つからなかったんだよ」
「…何っスか?」
「青酸カリを飲んだ容器か、もしくは青酸カリを入れて飲んだ飲み物の容器だよ」
「え?」
「わかんねーか?青酸を飲むとしたら、粉状とかになったものをそのまま口に入れるか、別の飲み物の中に混入して飲むかだぜ。だが、直接飲むとしたらそれを入れておいた容器が必要だし、別の飲み物に入れたとしても、やっぱその容器がないとおかしいだろ?粉とか液体のものを直接手で持ったりするバカはいねぇからな」
「あ、そっか…」
「それに、なんかどっかで何かがひっかかってんだよ…。何だか、違和感みたいなものが」
「ま、そんなに難しく考えなくてもいいんじゃないさ?どこかに投げ捨てたかもしれないさ」羊谷がギターをいじりながら言う。
「羊谷君、なにしとるんや?」矢吹が尋ねる。
「ああ、弦を張ってるさ。いつの間にか1本弦が切れてたのさ。だからこーやって…痛っ!」突然羊谷が指を口にくわえた。
「ど、どしたの?」
「別に大した事じゃないさ…。弦で指傷つけただけさ。案外弦って堅いから、たまにこーゆーこともあるさ」ポケットからティッシュを取り出すと、羊谷はその傷を軽く手当てした。
「……そうか」その様子を見ていた篁は、突然言った。
「え?」
「もしかして、オレの感じてた違和感って…!」篁は突然校舎に向かって走り出した。
「え?お、おい、何さ?!」
「どうしたっスか、篁君…?」羊谷と麻倉は篁のあとを追い掛けた。

篁がやってきたのは、最初の事件がおきた社会科室だった。
「…やっぱりな」例の少しあいていた窓を見つめながら、篁はつぶやいた。
「何がやっぱりなのさ?俺たちには全然わからねぇさ」あとからやって来た羊谷が訊く。
「なぁ麻倉」
「え?何っスか?」羊谷と一緒にいた麻倉が訊き返す。
「ちょっと調べて欲しい事があるんだ」

篁と羊谷は、結城と矢吹のいる椿の木の下へ帰ってきた。
「一体なんなんや?なんや急にどっか行ったりして…」矢吹が問う。
「あれ?トモは?」結城も訊ねる。
「マクラ、今ちょっと調べものしに行ったさ」
「調べもの?」
「ところで羊谷君、せめてギターくらいなおしていったらどうや?俺たちはギター全然わからへんのに」矢吹が言う。
「え?ギターの弦ならもう直したさ」
「そうやなくて…あ、"なおす"って関西でしか通じひんのか」
「関西だけの意味ってのもあるさ?」
「ああ、標準語の意味以外に、関西で"なおす"は元のとおりにするって意味もあるんや」
「ふーん…あ、だからあの時…」羊谷は途中で言いかけて止めた。
――まさか…――
羊谷は、今思ったことを篁に耳打ちで伝えた。
「俺は信じたくないけどさ…、もしかして篁が犯人とにらんでるヤツって…」
「残念だけど、お前の推理と一致しちまうよ」
「そんな…」
「ねぇ、何さっきからコソコソ喋ってるのぉ?」結城が篁たちに訊ねる。
「あ、いや、何でもないさ」平静を装う羊谷。

それから約30分後、麻倉が篁のところへ帰ってきた。
「ちょ、ちょっと篁君…」麻倉は何か言いにくそうにしている。
「あ、何かわかったか? …あ、言いにくいようなら2人だけで別の場所で話そうか」そう言うと篁と麻倉は3人から離れた場所へ移動した。
「それが、すごく信じられない事実がわかったっスよ」
「何だ?」
「篁君に調べろって言われてたあの人っスけど、この写真見て欲しいっス」麻倉は写真を篁に見せた。
「こ、これは…?!」
「あの人の2年半前の写真っス。兵庫県明石市に生まれて、その街の中学校に通っている頃の写真っス。隣にいるのはお兄さんっスね」
「…じゃあ、オレの推理どおりってことだな」
「えっ?」
「わかったぜ、この事件の真相がな」

その次の日の朝、オレは篁から呼び出された。
「今日の放課後、悪ぃけど屋上来てくれねぇか?」
なにやら昨日、麻倉や羊谷と不審な動きをしているのが見えた。
まさか、まさかな…。
罪は全部熊谷和志に被せられたはずや…。
オレを疑うヤツなどおるはずがない。
そう心の中で思いながら、オレは屋上への階段をゆっくり上っていった。
そして、屋上への扉を開けると、そこには篁がいた。
「おお、来たか」
相手は不気味な笑みを浮かべた。
だが、その時すでにオレは篁の手の中にいたのだ。
篁の横には、羊谷や矢吹、麻倉の姿もあったのだ。
「案外遅かったんやな」矢吹が言う。
「…ホントに来ちゃったっスね」切なそうな表情で麻倉が言う。
「なんだ、みんなも呼ばれてたんだ…。ボクだけが篁クンに呼び出されてたのかと思ってたよ」オレは安堵感を作る。
「いや、呼び出されたのはお前だけさ。俺たち4人がお前を呼び出したのさ」羊谷が言う。
「え?」
そして篁が言う。
「…お前に、俺たちの推理を聞かせようと思ってな…。結城」


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